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鳥よ♪鳥よ♪鳥たちよ♪ 

小鳥草子
著者名    :中村文
出版社    :山と渓谷社
読了日    :2019/01/04

鳥好き著者による小鳥をテーマにしたエッセイ。
トキメク
ヒラメク
シミイル
タノシム
の4章から成り、最初にエッセイが2ページ。その後、4コママンガが2ページで1節、という構成。

その他、鳥の横顔イラストがあったり、詩があったり、著者撮影による鳥写真もある。
また、最後は鳥類学者の川上和人氏との対談があったりして、本の厚さの割に内容は盛りだくさん。

「序」で"たいへんものぐさなので、遠くへはあまり出かけず、散歩のついでにぶらっと小鳥に会いにゆきます。
だから、この本の中に出てきますのは、ほとんど、町で見られるごくふつうの小鳥たちです。"
と書いている通り登場するのは、スズメ、ムクドリ、ヒヨドリ、ハト、カラスといった面々。

(自分にとって)馴染みの少ない鳥でも、カワセミ、ジョウビタキ、エナガくらい。
カモなどの水鳥系は対象外なのが、やや残念。
タイトルに「小鳥」と謳っているから、カモ達も入れたら、看板に偽りありになってしまうか・・・。

エッセイもマンガも非常にほのぼのとした感じ。
トリビア的な内容は、ごくわずか。
鳥たちのちょっとした仕草や、鳥にまつわるエピソードが柔らかい感じで描かれている。
鳥に関する雑学的な内容は最後の川上和人氏との対談のところだけで出てくると言ってもよいくらい。

バードウオッチングが好きな人は大きく、
色々な種類を見るのが好きな派

鳥の行動を眺めるのが好きな派
がいるが、著者は間違いなく後者。
後者はスズメが相手でも、しばらく、飽きないで観察し続ける事ができる。
何かと安上がりと言えば、安上がり。
自分もどちらかというと後者だと思う。

鳥にあまり興味が無い人でも、この本を読んだ後は、普段、見かける鳥をちょっとよく見てみよう、という気になるだろう。
珍しくも無い鳥でも、必ず何か面白いと思える事をやってくれるはず。
しばし観察する必要はあるけれども。

ところで、本書は「仕掛け」というには大げさかもしれないが、表紙カバーを取ると、ちょっとした仕掛けがある。
ヒント無しで、こういうのに気が付くと、ちょっとウレシイ。
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カテゴリ: 中村 文

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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モンスターの正体?! 

怪異 古生物考
 土屋 健(著)、萩野慎諧(監修)、久木 真人(イラスト)



昔話や神話の中にしばしば登場するモンスター達。
そのモデルは古生物の化石では?という仮説の下、神話や昔話で語られるモンスターの姿はある程度、正しい、という前提に立ち、その正体を探るというもの。
登場するモンスター達は、ユニコーン、グリフォン、ルフ(ロック鳥)、キュクロプス(サイクロプス)、龍、ぬえ、天狗、八岐大蛇、鬼・・・と「大物」が並ぶ。
ちなみに、監修とコラムを担当している萩野慎諧氏は、同様の本「古生物学者、妖怪を掘る」(NHK新書)を出している。

「はじめに」に書いてあるが、「〇〇というモンスターの元ネタは××の化石だよね」という話は古生物に関わる人たちの間の「持ちネタ」にもなっているらしい。
また、この本では、モンスターの正体を決めにかかっている訳でもない、と断っている。
あくまで、〇〇という本の記載が正確だとしたら、古生物(時に現生種も)の××の可能性がある、と言っているにすぎない。

確かによく似ている、というものから、ちょっと強引だろう、というものまで、様々。
ただ、著者もそれを承知で書いている。
素人の思い付きレベルから、専門家の反論まで、「ツッコミ」が来るのを期待している。
今後、侃々諤々の議論をして、盛り上がれば、という期待があるらしい。

印象に残ったのは「龍骨図」と「天狗髑髏図」の話。
いずれも日本の江戸時代に発見された「龍」の骨と「天狗」の骨。
どちらもその精密な絵図が残っているため、現在の学者が見て、〇〇の骨ではないか、と推論が可能になっている。
ちなみに、江戸時代の一部の学者も現在の学者と同じ結論に至っていたらしい。

目の前のものの正体が分からないなら、分からないなりに正確に記録に残す。
そういう事を意識していなくても、芸術家として、目の前のものを正確に描写しようとする姿勢が結果的に学者の記録と同じ意味を持つケースもある。

西洋の科学が大々的に日本に入っている前であっても、科学的なものの考え方ができる人がいた(それも少数ではなさそう)という事に驚き。
それどころか、得られる情報の量を現在と比較すると、江戸時代の学者の方が優秀だったのでは?という気さえする。

カテゴリ: 土屋 健

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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「敵/味方」思考 

「世界を敵と味方だけに分けたら、
全てを焼き尽くす事になっちゃうの」

--ナウシカ(「風の谷のナウシカ」原作より)

ナウシカを「母」と呼ぶ巨神兵オーマへの言葉。

9/4 朝日新聞朝刊の連載「平成とは あの時」 第11回
「9・11が崩した二つの宝
 「敵/味方」思考 日本にも伝播」
という記事を読んで、思い出した言葉。

「敵」を作る事は、「味方」を団結させられるし、本当の問題から目をそらせることができるので、人を大勢集めて、何かしようとしている人がよく使う、大昔からの常套手段です。

が、「敵」と言われた人は?
"敵"と言われた人も同じ思考なら、「あいつらこそ"敵"だ!」とか言って、お互いドンパチ。
それが行き着く所まで行くと、"世界を焼き尽くす事"になってしまうのでしょう。
昨今、"敵"に対しては、何をしてもいいというような風潮もあるので、あながち極端すぎる、とも言えません。

それに色々なものを"敵"呼ばわりし続けると、いずれ自分以外は"敵"になってしまいます。

「漫画家本 Vol.1 藤田和日郎本」(小学館)で、藤田和日郎へのインタビューの中で、「許せるヤツが一番強い」という事が語られていたのを併せて、思い出しました。
「指輪物語」(J・R・R・トールキン 映画「ロード・オブ・ザ・リング」原作と言った方が分かりやすいでしょうか)でも、悪い魔法使いに最も痛烈な一撃を与えたのは、主人公フロドの「あなたを許します」という言葉でしたし・・・。

でも、最も難しいのも「どこかのタイミングで許して、手を引く事でしょう。」(前述の、藤田和日郎へのインタビューより)

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ビルのふしぎな旅 

ファザー・グース
  ウィリアム(ビル)・リッシュマン
  武者圭子 訳
   新潮社


読了日:2018/08/18

あらすじ・要約:
「鳥と共に空を飛びたい」と願った男が、その夢を実現させるまでを描いたノンフィクション。
ハンググライダーにエンジンをつけただけのようなウルトラライトプレーン(超軽量飛行機)で飛ぶ著者と、それと編隊を組むカナダガンの写真が印象的。
映画「グース」(1996年 監督:キャロル・バラード)の原作(というより原案)

感想:
2014年から2017年の初夏の時期、3年連続で、近くの公園でカルガモ親子を観察する事ができた。
2014年:https://park-photo.at.webry.info/201405/article_7.html
2015年:https://park-photo.at.webry.info/201505/article_1.html
2016年:https://park-photo.at.webry.info/201607/article_3.html
その時、もしチビカモ達が、自分の後をついてきてくれたら、興奮のあまり、鼻血を出して倒れていたに違いない、と思ったものだった。

チビカモがついてきただけでも、大騒ぎなのに、鳥と一緒に空を飛ぶなんて、うらやましい以外のなにものでもない。
ただし、そのための準備はしなくてもいい、という前提で。

ところで、本書にはカラー写真も豊富に掲載されているが、その写真を見て思うのは、やはり「飛んでいる鳥の姿は美しい」ということ。
その姿を手が届きそうな場所から見られる、それどころか自分の後をついて飛んでいる、というのは、うらやましいを通り越している。
もっとも、映画「WATARIDORI」(2001年 監督:ジャック・ペラン)を見る限り、鳥の方からすると、飛ぶ事は、そんなに優雅なものではないみたいだが。

それにしても驚かされるのは鳥の方向感覚の鋭さ。
渡りの往路は著者がガンたちを先導したが、復路はガンたちだけで戻ったという。

チビカモを観察していた時も、散歩の置いてけぼりをくったヒナが、鳴いても迎えが来ない事を悟った途端、自分で家族を追いかけていったのを何度か目にした。
しかも追いかける途中、道に迷うそぶりは全く無し。
もっとも鳥たちに言わせれば、人間の方が鈍すぎるのだろうが。

最近、読んだ「鳥」(ジェニファー・アッカーマン 鍛原 多惠子 訳 ブルーバックス)にも書かれていたが、所謂「鳥頭」は、褒め言葉として使わなければならないのかもしれない。

カテゴリ: ウィリアム・リッシュマン

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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聞こえるか? 聞こえるだろう 

天文学者が、宇宙人を本気で探してます!
 鳴沢真也
 洋泉社

読了日:2018/08/07

あらすじ・要約:
SETI(地球外知的生命探査)を専門にしている著者による国内外のSETI計画の解説。

感想:
「宇宙人」というと、すぐオカルトと結びつけられがちだが、本書は天文学者たちが行ったSETI(地球外知的生命探査)を解説している。
SFなのか、天文学なのか、微妙な分野だが、個人的には大好物。

国内外のSETIプロジェクトの内容の解説については、「宇宙人の探し方」(幻冬舎新書)と重なる部分も多い。
が、一度しか受信できなかったものの、正体不明の謎の電波を受信した、という話は何度聞いても、ワクワクしてしまう。

ところで、今回は「地球外知的生命発見後の活動の原則についての宣言」(地球外知的生命体を発見した後、どのように行動すべきかを定めた国際的な議定書)を時代に合わせて改訂するべきだ、という話も出てくるのが面白い。
それも日本と海外でほぼ同時期にそんな話をしていたとか。

カテゴリ: 鳴沢真也

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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