小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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ある中くらいのフクロウの記録

「フクロウからのプロポーズ」
  ステイシー・オブライエン
  野の水生 訳
   日経ナショナルジオグラフィック社



以前に読んだ「ある小さなスズメの記録」のフクロウ版。

1985年のヴァレンタインデー。著者が大学で生物学を学びながら、同時に研究助手として働いていた時、ある生物学者に生まれたばかりのメンフクロウの雛に引き合わされる。

その学者から、この雛は翼を傷め、野生には戻せないので、引き取ってみないか、ともちかけられるが、その言葉よりも前にすっかり雛に夢中になっていたので、一も二もなく引き受けることに。

「ウェズリー」
それが、引き取ったメンフクロウの名。

図鑑や論文には書かれていない生態や知能を見せるウェズリー。
幸せな時間は、あっという間にすぎていくが、やがて著者自身の体調に異変が起きてしまう・・・。

雛の頃から身近にいるからこそ見せるウェズリーの行動は、時に人間の子供そっくりだったりする。
著者が持っている歯ブラシに興味を持ち、綱引きをするが、勝つと興味をなくしたり、顔を洗っていればマネをしたり・・・

自分なりの「遊び」を次々と発明したり・・・。

本には「メンフクロウは水を嫌う」と書いてあっても、ウェズリーは水を張ったバスタブに大喜びで思い切りダイビングする。

図鑑などに書いてある事は、あくまで「一般的」な事でしかないのだ、と思う。まだ動物達の一面を知っているにすぎないのだろう。

人は言葉を発達させたため、高度な内容を相手に伝えたり、記録に残したりできるようになったが、その代わり「感じる」という事に関しては動物達に遥かに及ばなくなってしまった。
著者は、毎日、ウェズリーに話しかけていたが、ウェズリーも言葉の意味は分からずとも、声の調子などから、驚くほど著者の気持ちを理解していたようだ。

「ある小さなスズメの記録」の感想で「(動物たちにも)心はあると思いたい」と書いたが、この本を読んで「心」はあるのだ、と強く思うようになった。
ただ、住む世界があまりに違うため、理解できないのだ。だが「喜怒哀楽」に関しては、人も動物も共通なので、共感できるのだと思う。
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