小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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対となる物語

続・星守る犬
 村上たかし 双葉社


「星守る犬」の続編である。

前作を読んでいなくても楽しめることは楽しめるが、一部分からない件があるのは否めない。
そもそもタイトルに「続」と付いているくらいなので、前作から読んだ方がいいだろう。
この感想も前作を知っている人が読む、という前提で書いている。


「続・星守る犬」は2つのエピソードからなる。

一つは前作で拾われなかった犬を巡るエピソード。
(一応、前作を見直してみたが、冒頭、犬が拾われるシーンで一コマだけ、もう一匹、犬がいるのが描かれている)
もう一つは、前作で「お父さん」が一時的に道中を共にした家出少年と犬のエピソードである。
そして、その2つのエピソードがエピローグで繋がってくる。

前作も続編も1つ目のエピソードは、成り行き上、飼う事になった犬に救われる人の話。
2つ目のエピソードは前作も続編も最初、主人公は犬に対して(大げさに言えば)「贖罪」の気持ちを持っている。
そして、前作は悲しいラストであったが、続編の本作はハッピーエンドとなっている。

意識的に、いろいろな所で前作と対になるようにしているのだろうか。
対比させて読むと、他にも発見があるかもしれない。
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「感謝したまえ」 「はい、おとうさん!!」

「星守る犬」
  村上たかし 双葉社


男は失った。

健康。そして自らの職。


男は、さらに失った。
家族との絆。そして住むべき家。


男が失わなかったもの。
一台の車と一匹の犬。


そして男は旅に出た。
ワゴンのトランクに全財産、助手席に犬を乗せて。
「故郷に帰らばなんとかなるさ。自分一人と犬一匹くらい」

途中、男は全財産の財布を盗まれ、車上暮らしのホームレスに
なってしまうが、悲壮感は感じられない。
淡々とした男の語り口のためなのか、常に離れず犬がいるため
なのか。

男が犬に語りかける。
「何もかもなくなったのに、隣におまえがいるからって、
 ヘンに幸せだぞ」
だが、病気は容赦なく男の体を蝕んでいた・・・。


悲しい話だが、登場する犬や人物の描かれ方のためか、
穏やかな気持ちになる話だった。

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