小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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斬られ続けた男

「おちおち死んでられまへん
  斬られ役ハリウッドへ行く」
    福本清三  小田豊二  集英社文庫


映画「ラストサムライ」で、トム・クルーズ演じる主人公アルグレン
の監視役として、一言もしゃべらない”サイレント・サムライ”を
演じた人である。

劇中、一言もしゃべらない男が初めて言葉を発したのは永遠の
別れの時。
主人公をかばって銃弾に倒れ、「アルグレンさん」と。
個人的にはこういうキャラに弱い。

一時期、マスコミにも注目されたので、多くの人が分かるだろう。

とにかく、この人は謙虚な人だと思った。

「ラストサムライ」で大抜擢された時も、舞い上がる前にいつもの
仕事に穴をあけるわけになるので、そのことを気にし続ける。
「ラストサムライ」の撮影が終わったら、終わったで、また以前と
同じ仕事に戻っていく。

普通だったらこれを気に今までとは違った役に・・・と欲をかいて
しまうだろうに。

日本アカデミー賞協会特別賞を受賞した時も「自分は多くの無名の
俳優や裏方さん達の代表として、この賞をもらった」と言っている。

大部屋俳優として注目されることがなくても、自分の仕事に誇りを
持ち、常に主役を引き立てる方法を考えている。
それでいて、人には「自分なんか何もできませんよ」などと言う。

「ラストサムライ」の撮影終了直後、ハリウッドのスタッフ達が
口々に「一緒に仕事ができてよかった」と言っていたらしい。
おそらく、ハリウッドのスタッフにも、福本清三という人の人柄
が伝わったからだろう。

本の最後の方で、こう語っている。
「人間、大事なことは、生きることが下手でもいいから、一生懸命
生きることですね。
有名にならんでもいいんです。
金持ちにならんでもいいんですわ。
どんな仕事でも誇りを持って一生を生きることができたら、自分で
自分にアカデミー賞でもなんでもあげたらいいと思いますわ」

派手さはなくても地道にコツコツやっている。
それなりにでいいから、そんな人が報われる世の中であってほしい。
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