小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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月に願いを

「月の記憶」 アンドリュー・スミス  鈴木彩織 訳
  ヴィレッジブックス
  

「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」

1969年7月20日、月面に降り立ったニール・アームストロングはこう語った。
一つの時代の変わった瞬間であったろう。

そして、その後、アポロ12号~17号(13号は事故のため、月面には着陸
していない)まで12人の宇宙飛行士が月面に足跡を残した。

彼らは全員生還したが、精神的には無事に着陸できたのだろうか?
月に行く前の自分と同じでいられたのだろうか?

月面を歩いた宇宙飛行士達の、その後の経歴は様々。
NASA にとどまった者、ビジネスを始め成功した者、宗教に走った者、
画家になった者、そしてほとんど隠遁生活をしている者までいる。

インタビューに答えた宇宙飛行士達は、口を揃えて、「月へ行く前と
後とでは、”変わった”というより、前からあった傾向がより強く
なった」と語っている。
が、やはり同じではいられなかったと思う。

月面に自分の中の何かを置いてきてしまったのかもしれない。
だからこそ、帰ってきてから、それぞれの方法で、置いてきた何かを
埋め合わせる努力をしているかのようだ

だが、結局のところ著者が知りたがっていたのは、「その後」ではなく、
「アポロ計画とは何だったのか」という事だ。
著者本人も、最後の方になって、気が付く。
それをはっきりさせたいために、手を変え、品を変え、様々な人と会い、
話をしていたのだ。

では、一体「アポロ計画」とは何だったのだろう?

・米ソ冷戦の道具
・マッドサイエンティストのような人の執念(失礼!)
・偉大というか、(限りなく)無謀に近い挑戦
  :

少し考えただけでも、いろいろ出てくる。

本の中で印象に残ったのは、ある宇宙飛行士が語った、この言葉。
「月へ行くかどうかという議論には、賛否両論、さまざまなものが
 あったが、地球を眺めるためにそうするべきだと言った者は一人
 もいなかった。
 だが、実際のところは、それが何よりも重要なことだったかも
 しれない」




月面を歩いた宇宙飛行士12名のうち、今も存命しているのは9名。
この9人も、いずれいなくなってしまう。
(それもそんなに遠い先の事ではない)

一つの時代が終わる、という気がする。

その時、宇宙飛行士はどこにいるだろう?
 地球周回軌道?
 月?
 火星?
 それとも、もっと遠い所?
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