小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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小さな生命の力強さ

「ありがとう大五郎」
 大谷英之(写真)・大谷淳子(文)
  新潮文庫


北九州市で「奇形カエル」発生 何を訴える?

この記事ではカエルの奇形の原因はオタマジャクシの頃に
足を食われた可能性が最も高いらしい。
化学物質の影響、遺伝子の異常が原因という可能性も捨て
きれないが、今ひとつ、はっきりしない。

この記事を読んで、ふと思い出して、この本を読んでみた。

大五郎は淡路島で見つかった奇形のサル。
両足は付け根からなく、両手は肘までしかない。
母ザルにも見捨てられたのか、衰弱しきった状態で著者が
見つけた。
障害の原因は、当初、化学物質の影響と考えられたが、後
の調査で、それが原因とは言い切れないらしい。

医師にも「もって数日」と言われたが、このサルの状態を
記録に残さなくては、という使命感から、許可をもらい、
自宅に連れ帰った。

ところが、ここで小さな奇跡が起こる。

数日の命、と言われたが、持ち直したのである。
そして大五郎が家族の一員として加わった生活が始まった。

著者には、その頃、大学受験を控えた受験生、小学3年生、
4歳の3人の娘がおり、特に一番下の子とは、母親を取り
合ってケンカしたり、遊び相手になったり、結構、いい
コンビだったようだ。

重度の障害を持った野性のサルを飼う、という困難さと
新たに加わった「やんちゃ坊主」に手を焼かされる日々。

騒がしくとも平和な日々が続くかに思われたが、終わりは
突然やってくる。
大五郎は肺炎をこじらせて、2年4ヶ月の生涯を閉じて
しまったのだ。

著者が大五郎と一緒に過ごした期間は、わずかだが、大きな
影響を残した。
定年を迎えた後、著者は、障害を持った人でも安心して
宿泊できる宿を開いたのだ。


この本の著者として名前が挙がっているのは、2人だけだが、
部分的に3人の娘の文章も掲載されている。また、写真も多く
大五郎との暮らしぶりがどのようであったか、ということが
生き生きと表現されており、あっという間に読み終えてしまった。
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