小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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自然の強さ、人の強さ

ナショナルジオグラフィック
 2010年 5月号


2010年4月にアイスランドの火山が噴火、多くの飛行機の運航に影響を
与え、ヨーロッパの空は、一時、大混乱に陥った、というニュースは
記憶に新しい。

今から30年前の1980年にアメリカ、ワシントン州のセント・ヘレンズ
火山が噴火を起こしている。
噴火の力により、山頂から400メートルが一気に崩壊し、約30億立方
メートル分の土砂と火山灰、雪解け水が流れ込んで、麓のスピリット湖
は深さが半分になり、広さは2倍に。湖面は周囲の森から流れ込んだ倒木
で覆われ、湖水は最近が大量に発生し、悪臭を放ち、酸欠状態となった。
これほどの大災害だったが、人的被害が少なかったのが、せめてもの幸運
であった。

噴火から30年が経過し、この火山周辺は、天然の環境再生実験の場所、
となっている。
(人間から見れば)長い年月がかかっているとはいえ、自然はそんなに
ヤワではない、というのがよく分かる。

セント・ヘレンズ火山の記事と対比させるように三宅島の火山噴火
(2000年7月)とその後の復興についての記事も載っている。
大きく異なる部分は、三宅島は火山のすぐそばに人々が住んでいた、
という点である。
そのため、セント・ヘレンズ火山のように30年も立ち入り禁止にできな
かったが、島民にとっては全島避難の4年5ヶ月は長すぎる期間であった。

三宅島を愛し、住んでいたジャック・モイヤー氏の自殺が多くを
物語っている。
氏はナショナルジオグラフィック誌に自然学校の広告を出していたので、
ニュースを聞いた時、随分、ショックを受けたのを覚えている。

ところで、同じ号に火星のテラフォーミング(人間が住めるように、
他の惑星の環境を改造すること)の話も載っているが、そのタイムスパン
は1000年とされている。
しかも1000年後には、火星でも地球と同じようなく暮らしができるかという
とそうではない。
呼吸装置をつけないと外出できないほどの酸素濃度である。
またテラフォーミングによる改造の結果も永続的なものではなく、
放っておけば、いずれ元に戻ってしまうと考えられている。

実際の環境再生の結果と、SFじみた未来の予想を同列で比較しても、
あまり意味のないことだが、自然の力の強さをつくづく思い知らされた。

が、同時に、地元の人々がいろいろ新しいことを試してみようとする姿も
垣間見え、自然とは異なる人間のたくましさ、というものも感じた。
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