ナショナルジオグラフィック 日本版
2010年 6月号
ワールドカップが開催され、毎日、なにかしら関係する
ニュースが流れない日はないが、今月は「南アフリカ」
について特集をしている。
・・・とは言っても、サッカーに関する特集ではなく、
南アフリカ社会についてだ。
すでにテレビ等で南アフリカ社会の表と裏については
報道され、知っている人も多いと思うが、スラムの風景
とサッカーのスタジアムの風景の落差がかなり印象深い。
が、特集記事は暗い面ばかりを取り上げるものではない。
爆弾テロの実行犯と被害者が出会い、和解するまでの物語だ。
ただし「良心的な」人物達による「いい話」ではない。
実行犯が釈放された経緯にも政治的な思惑が絡んでいるし、
被害者の方も実際に相手に会う前は「許すのが目的では
ない」と言っている。
最終的には「和解」ができたが、このケースは比較的、
うまくいった方の話だと思う。
そうでないケースも多いのだろう。
最後の被害者(オルガ・マシングワネ、という名前)の
言葉が印象的だ。
「私はもう被害者のオルガではありません。
ただのオルガ、オルガ・マシングワネです」
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