小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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2択

「SFマガジン」
 2010年 11月号
   早川書房


すでに12月号は発売されているが、11月号の感想を。


印象に残ったのは、オースン・スコット・カードの「手を叩いて歌え」。
タイムマシンを開発した男が年老いた後、ある少女に会うために若い頃に戻るが・・・という話。
主人公が開発したタイムマシンは、自分の意識だけ過去に飛ばし、他人(自分自身も可)の意識を乗っ取り、活動するというもの。
この話では、若い頃の自分の意識に入り込む。

ここで、ふと思い出したのが、ドラえもんの「タマシイム・マシン」
こちらは自分限定だが、機能は、ほぼ同じ。

ちなみに話の内容は、だいぶ異なる。


また、SF短編ではないが、気になったのは、連載記事「サはサイエンスのサ」
”せいぎのたたかい”というタイトル。

最近、ある人(または人々)に「悪者」のレッテルを貼ったら、問答無用、見境なく「正義」の鉄槌を下してよい、とする風潮が気になる、と
言っているが、同じような懸念は何となく持っていた。

黒と白、Yes と No、賛成と反対など単純な2択の問題にしようとする人を見かけると、胡散臭く思ってしまう。

ここに書かれている事でグサっとくるのが
「悪者を叩き潰せと盛り上がった結果、世界の住み心地が悪くなった」
「何かを悪と決め付け、その悪いものを取り除きさえすれば良くなる、という考えは間違っている」
という言葉。

結局のところ、単に日頃のストレスのはけ口にしている人の方が多いのだろう。(正義感から暴走している人もいるだろうが)
物事を単純に善悪に区別するのは、分かりやすい反面、道を誤りやすい。


以前、司馬遼太郎の「項羽と劉邦」を読んだ時、項羽の性格を「人には黒と白しかない、とみなす」と言い、劉邦は「人は基本的に灰色で、
時と場合によって、黒になったり、白になったりする、と考える」と表現していた。
物語の中の登場人物として、人気があるのは、前者だが、後者の方が柔軟な考え方で現実的なのだろう。


大声で「悪」を叩いて、颯爽としたカッコいい姿を見せるより、地味でカッコ悪くて(汚い手を使ってると思われて)も対話をし続ける、
という方がいいのだろう。
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