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怪しい文書探検隊 

「怪文書」「怪文書Ⅱ」
  六角弘  光文社新書


怪文書
「怪文書とは、発行者が不明な状態で出回る匿名の文書である。
内容的には、その多くが特定の組織・個人などに関する情報と称する類のもの、あるいは一種の主張を述べている。」
(Wikipedia より)

著者の定義によると「怪文書」とは
1.差出人が不明であること
2.ターゲットがあること
3.不特定多数にバラまかれていること
となる。

内容は、不正の内部告発から中傷など千差万別。怪文書が飛び交う数の多め、少なめはあれど、全く縁のない業界はないと言ってもいいくらいだ。
ただ、目的の如何によらず、怪文書は「不正」である。

パソコンやインターネットが普及する前ならば、ばら撒く枚数が多いと、印刷・配布にも相当な費用が発生する。
さらに自分以外の人間に印刷や配布を頼まなければならないので、犯人が特定されてしまうおそれもある。
それに比較すると今の時代は、少なくとも配布に関しては、ネット上に公開してしまえば、費用の負担ナシでも可能だ。(形跡を残さないために行う特殊な作業は別として)

今では紙に印刷された怪文書はなくなっているか、というとそうではない。
先日のNHKの会長選びの騒動でも怪文書は飛んだらしい。紙の怪文書はまだまだ現役なのだ。

著者によると怪文書の盛んな時期は、次のようになる。
・第一次ブーム 東京オリンピック前後の高度経済成長期
・第二次ブーム バブル経済崩壊直後 1990年代初頭
・第三次ブーム 新世紀 2001年頃

第一次ブームの頃はウソが7,8割、第二次ブームは、事実とウソが半々、そして第三次ブームの頃は事実が8,9割、というくらいの割合になってきているという。
繰り返すが、すべて事実だとしても怪文書は「不正」である。(著者も何度も繰り返している)

「怪文書」の方は、著者がこれまで出会った怪文書の中で、その後、大きな事件に発展したものを取り上げている。
そして「怪文書Ⅱ」では、業界またはテーマ別の怪文書の紹介と怪文書がきっかけで知り合った人々の事が書かれている。
怪文書がきっかけで知り合っただけに出てくる人物達は、アクが強い人ばかりだ。

2冊の本ともに9~10年ほど前に出版されたものではあるが、組織名や人物名を変えれば、今の話として十分通じる。
全体的に見て、人はそんなに急には変われないのだろうか、と思ってしまう。
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カテゴリ: 六角弘

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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