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再会と別れ 

「遥かなる地球の歌」
 アーサー・C・クラーク ハヤカワ文庫



太陽のニュートリノ観測により、太陽の寿命が考えられていたよりはるかに短い事が判明。

人類は胚やDNA情報を載せた播種用宇宙船を建造し、次々と新天地へ送り出す。
その新天地の一つである惑星サラッサでは、新しい人類が誕生し、安定した社会が作られていた。

そして、長い平和が続いた後、サラッサの軌道上に一隻の宇宙船が現れる。

それは地球に残った最後の人々を載せた宇宙船マゼラン号だった・・・

「ファースト・コンタクト」というより、大航海時代の西洋人と南洋の島々に住む人々との出会いに近い。
惑星サラッサは、ほとんどが海、陸地は島が2,3つほど、という設定で、その島も実際の南洋の島々をモデルにしていると思わせる。

マゼラン号が惑星サラッサに立ち寄った目的は、光速の数%という速度で移動する宇宙船を守るための「バリア」の材料を補給すること。
ちなみにその「バリア」というのは「氷」

幸いマゼラン号の乗組員は、サラッサ人と友好的に出会い、補給作業も手伝ってもらえることになった。
ただし、必要とする氷は、10万トン。

さすがに作業には、チョイチョイと終わるようなものではなく、2年ほどかかってしまう。
これだけの期間があれば、何が起きるかは容易に想像がつくだろう。

マゼラン号の乗組員とサラッサ人の色恋沙汰等のトラブル、乗組員の反乱・・・

しかも宇宙船の名前からして「マゼラン号」であるし、反乱を企てる人物の名前は「フレッチャー」(バウンティ号の反乱者のリーダー)だったりする。
(この事は、物語中で触れられている)
ちなみに「マゼラン号」の目的地の惑星の名前は「セーガンⅡ」は、天文学者のカール・セーガンが由来。その他、人の名前などでは、いろいろ「遊び」が感じられる。

そして、人間同士の問題だけでなく、サラッサの海の中にも謎めいた先住生物がいる事が判明する。
ただ、この件は、あってもなくても物語上、あまり影響はないので、どうも取って付けたような感じがする。
本作はもともと短編から何度か書き直されているので、その辺りが影響しているのかもしれない。

全体として「ドロドロ」というより「サラリ」とした感じで終わってしまうのだが、だからと言って「つまらない」というわけではない。
特にタイトルと同じ名前の章は、さすがは大御所、という感じだった。
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カテゴリ: アーサー・C・クラーク

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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