FC2ブログ
10 // 1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17.18.19.20.21.22.23.24.25.26.27.28.29.30. // 12

昔の名前で出ていません 

ザ・ベスト・オブ・アーサー・C・クラーク
 「太陽系最後の日」
  アーサー・C・クラーク  ハヤカワ文庫


「2001年 宇宙の旅」で有名なアーサー・C・クラークの日本版オリジナルの短編集。
過去に出版された短編集に収録されているものもあるが、新訳となっているので、以前の訳と比べてみる楽しみもある。

中でも印象に残ったものは「守護天使」「コマーレのライオン」「破断の限界」の3作品。


「守護天使」は、後にほとんどそのまま「幼年期の終わり」の第1部になっている。

この作品では、「オーバーロード」と呼ばれる異星人が登場する。

その最高責任者の名前は「カレレン」
以前の訳や「幼年期の終わり」では「カレルレン」だったのだが・・・。

どちらが英語の発音に近いのか分からないが、「カレルレン」で刷り込まれている自分にとっては、「アレレ」という感じが終始、つきまとった。
ロバート・A・ハインラインの「夏への扉」に出てきた「文化女中器」(hired girl:ハイヤードガール。作中では、お掃除ロボット「ルンバ」の高級版のイメージ)という言葉を初めて見た時と逆の衝撃に近いものがあった。


「コマーレのライオン」は、はみ出し者の主人公の行動が停滞しているユートピアに大変化をもたらす、という話。
巻末の解説によると、こういう話はクラークお気に入りのネタらしい。
映画「マトリックス」によく似た部分があるが、発表されたのは1949年。パクッたとしたら「マトリックス」の方だ。

そういえば、映画「インディペンデンス・ディ」の冒頭は、「幼年期の終わり」の冒頭に非常によく似ている。
(ちなみに「幼年期の終わり」の方がはるかに先に発表されている)
予告編を見た時、「幼年期の終わり」が映画化されたのか、と思ったほどだ。当然、パクリ疑惑が囁かれた。

狙われているのか、偶然の一致なのか・・・。


「破断の限界」は極限状態に陥った人間の葛藤が描かれている。
事故で酸素の大半を失った宇宙貨物船。酸素の量は2人で20日間分、目的地へは30日かかる。救助の船はとても間に合わない状況。
「2人」で20日間、「1人」だったら?。

クラークの作品では、登場人物の心理描写は淡々としていることが多いのだが、珍しくドロドロ系だったのが印象に残った。
どちらをとってもイヤな選択肢しかない、という状況になったら、どちらかを選択できるだろうか。


クラークのSFは、随分、読んだが、それでも初めて読む短編が多かった。このシリーズは後2つある。
そちらも気になってしまった。

スポンサーサイト



カテゴリ: アーサー・C・クラーク

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

[edit]

« 星野之宣流味付け「星を継ぐもの」  |  「癒し」の映画 »

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://randokukanso.blog79.fc2.com/tb.php/325-87c3b82c
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

最新記事

カウンター

プロフィール

検索フォーム