小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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藤子・F・不二雄 [異色短編集]4
 パラレル同窓会
   藤子・F・不二雄  小学館文庫


藤子・F・不二雄ミュージアム開館記念、という事で、勝手に始めた「短編集を読み直す」キャンペーンも今回が最後。

収録作品は次の通り
「値ぶみカメラ」
「女には売るものがある」
「同録スチール」
「並平家の一日」
「夢カメラ」
「親子とりかえばや」
「懐古の客」
「パラレル同窓会」
「コラージュ・カメラ」
「かわい子くん」
「丑の刻禍冥羅(カメラ)」
「ある日」
「四海鏡」
「鉄人をひろったよ」

今回はブラックな内容の作品は少ない。

これまでの巻のいくつかの作品で不思議な未来の道具を売るセールスマン(ヨドバ氏)が登場していたが、その素性が「懐古の客」で明らかになる。
このヨドバ氏の登場する作品は藤子・F・不二雄版の「笑うせえるすまん」なのだが、ドジで頼りなさそうなので、喪黒福造とは大違い。
それどころか、どこか「のび太」を彷彿とさせる。

「値ぶみカメラ」「同録スチール」「夢カメラ」「コラージュ・カメラ」「丑の刻禍冥羅(カメラ)」「四海鏡」はヨドバ氏の売り込むカメラにまつわるエピソード。
カメラのエピソードがこの巻に集中しているのは意図的な編集なのだろうか。

その中の「コラージュ・カメラ」は、このカメラで撮った写真を専用の機器で簡単に合成できる、というもの。
パソコンやデジカメが普及したので、今なら、ヨドバ氏のカメラを使わずとも誰でもできるようになってしまった。(上手くできるかどうかは別として)
この作品が発表されたのは 1982年。今のデジカメやパソコンによる画像編集の事を見事に「予言」している。

「パラレル同窓会」は一生に一度、すべてのパラレルワールドの自分が一同に会し、「同窓会」を開く、というもの。
しかも折り合いがつけば、別の世界の自分と世界を取り替えることも許されている。

大なり小なり「あの時、ああしておけばよかった」と思う事がない人はいないだろうが、一生に一度だけ、実際に違う選択をした世界に行けるチャンスがあるとしたら・・・
違う世界で違う立場の自分を見てみたい気もするが、同時にコワイと思うのも事実。
ましてや「取り替える」となると尻込みしてしまう。少々のデコボコはあっても、結局、今の世界が一番いい、と思う。

・・・そもそも、こんな「自分」同士から「取り替えよう」という話自体が出ることもないだろう。
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