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「待った」なし 

「待つ」ということ
  鷲田清一  角川選書


「待つ」という事をテーマにした考察。

「待つ」必要がない世の中になってきた。
・・・というより「待つ」事を極度に嫌うような世の中になってきた、と言うべきか。
そういう自分も飲食店で行列ができていたら、それだけで行く気が失せてしまうクチなので、偉そうな事は言えた義理ではない。

すぐ理解できたり、役に立つ事が重宝され、「じっくり育てる」「機が熟すのを待つ」などという言葉はあまり聞かれない言葉になっている。
ただ、待つ必要がない事がそんなにいいのだろうか、とふと思う事がある。
「早く、早く」と急かされた挙句、後になって時間が余るかと言うと、今度は「次へ」となって結局、ずっと追い立てられ続けるのでは、と思ってしまう。

待つ必要がなければ、人より早くいろいろな事ができていいだろうが、魔法の杖の一振りで様々なものが出てくるわけでもない。
世界一の処理速度を誇るコンピュータであっても、数値の入力が終わる前に計算結果は出てこないし、どんなに速く移動したとしても光の速度は超えられない。

要するに「待つ」事は絶対必要。

ただ待っているだけでは、そのうちイライラしてしまい、自分の首を絞めるだけになってしまう。
「待ちきる」ためには「待つ」事を忘れなければならない(と本書の中に書いてあった)

「待つ」事は、自分の意のままにならない事に従わなければならない事でもあるが、むしろそれを楽しむくらいの余裕が必要なのかもしれない。
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カテゴリ: 鷲田清一

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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