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百聞は一見に如かず 

錯覚学-知覚の謎を解く
 一川誠
  集英社新書


「百聞は一見に如かず」という言葉がある。
「人から話を聞くよりは、直接見る方がよい」という意味だが、人は、それほど正確に世界を見ているわけではないらしい。

錯覚。
同じ長さの線であるのに違って見えたり、直線なのに曲がって見えたり、同じ色なのに色の濃淡があるように見えたりすることがある。
色のない所に色を見てしまったりすることさえある。
そういう例を見た事がある人も多いだろう。
しかも、実際は同じだ、と分かっていたとしても、異なって見えてしまうし、何度連続して見たとしても、初めて見た時と見え方は変わらない。

栃木県日光市の「日光江戸村」という歴史テーマパークでは、錯覚を利用した「からくり屋敷」があるが、頭では分かっていても、目に入る光景は、その感覚と一致しないので、歩くだけで目が回ってしまう。
(ちなみに、このからくり屋敷には、ところどころ「非常口」があり、自分も非常口から逃げ出した)

本書の中にも錯覚が起きる図が多数、掲載されている。
中には、見ていて目が回ってくるものもあるので、その点では要注意。

この錯覚は事前の知識や、練習によっても防げない、人の知覚システムそのものに起因しているらしい。
どうやら「正確に認知する」よりも「素早く認知する」ことの方を優先しているようだ。

錯覚というと、それによるリスクが・・・、という事が思い浮かぶので、(多少)マイナスのイメージが先行してしまうが、一方でアニメやテレビ、映画に積極的に利用してもいる。
3Dテレビや映画では「酔う」人もいる。
進んだ技術に対して、人間の感覚が追いついていない。

ただ、錯覚のメカニズムがすべて解明されたとしても、他にも違う意味での「錯覚」がある。

それは「人は自分が望んでいるものしか見えない」
要するに「都合の悪いことは無視しやすい」ということ。
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カテゴリ: 一川誠

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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