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へっぴり腰 

腰抜け愛国談義
 宮崎駿、半藤一利
  文春ジブリ文庫


映画監督、宮崎駿と作家、半藤一利の対談。
宮崎監督たっての希望で実現した対談。

半藤氏からすれば、急な「ご指名」で戸惑ったが、やがて、お互い夏目漱石好きという共通点がある事で意気投合。
昭和史をベースに語り合う。

・・・とは言っても、お互いが子供の頃の思い出を語り合うのがほとんど。
茶飲み話を横で聞いているような感じでもある。

が、時折、ハッとするような話も飛び出す。

太平洋戦争のころの軍艦、長門の動力は石炭だった、という。
軍部で動力源が石炭から石油に変わる、という認識があったのは、ごく少数で、異端者扱いされてしまったらしい。
結果、「飛行機」の時代になる事が予想できず、「大艦巨砲主義」に凝り固まったまま。
そして、最後は・・・。

この構図は原子力発電にも同じ事が言えるのでは、と宮崎監督。

あとがきの中の話だが、今の日本は「期末利益優先の株式会社の論理で国家を運営している」とも言っている。
次の時代を考えるのが政治家、という格言があるが、「次の時代」を語っている政治家がいるだろうか?
目先の利益しか見ていない政治家が多い気がする。(首相をはじめとして)

また、別の所では、こんな話も。
「日本は"持たざる国"なのだから、世界史の主役になろうとしなくていい」
日本は資源が少ないのだから、「力」で対抗して、結果、相手に物量作戦を取られたら、お手上げ。
「知恵」を巡らす事を考えた方がいいのは明白だと思うのだが、この点を都合よく忘れている人が多い。(特に政治家に)

「安っぽい民族主義は国を誤らせるもとです。」
という言葉にギクリとする人は何人いるだろうか。

宮崎駿監督曰く
情けない方が、勇ましくない方がいいと思う。
("強い日本"を謳う人には)「腰抜けの愛国論というものだってある」とちょっとだけ声を大きくして言い返す。
へっぴり腰で・・・。

個人的な偏見かもしれないが、"強い日本"を謳う人は、「自分は手をよごさない」という大前提でモノを言っている人が多い、と思う。
「最前線に行け」と言われたら、クモの子を散らすように逃げ去りそうな気がする。

「自分は絶対安全な所にいる、という前提でモノを言ってないか?」
と、ちょっとだけ声を大きくして聞いてみたい。
へっぴり腰で・・・。
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カテゴリ: 宮崎駿 半藤一利

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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