小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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写真が語るもの

ナショナルジオグラフィック
 2014年6月号


印象に残った記事は次の4つ。

・写真は語る ナショジオが伝えた世界遺産
ナショナルジオグラフィックらしい記事。
これまでナショナルジオグラフィックが撮影した自然遺産、文化遺産などの写真が載っている。。

中には、以前、ナショナルジオグラフィックの表紙を飾ったものも。
大きいサイズで見れば、もっと迫力があるのだろう、という写真が多い。

中でも一番、印象的な写真は、1912年にハイラム・ビンガムが初めて撮影したペルーのマチュピチュ遺跡の写真。
白黒写真、というのもあるが、石が一部、崩れたまま、草木がぼうぼうと生えている様子から、あたかも発見直後のような状態にも見える。
その隣に現在のマチュピチュ遺跡の写真があるが、良くも悪くも「観光地化」している、というのがよく分かる。

・戦場で兵士を守る犬たち
軍用犬と、そのパートナー(ハンドラーと呼ばれる)の話。
盲導犬と、その利用者の話ならば、感情移入もできるが、軍用犬の場合は、正直、ちょっとひっかかるものがある。

記事の主役は、地雷探知犬と、そのハンドラーだが、別の軍用犬を紹介する写真の中に「突入班の先頭に立って犬が飛び込むことで、後に続く人間のリスクを軽減することができる」とある。
要するに「盾代わり」の軍用犬もいる、という事か。

「命」がモノ扱い。
ここで恐ろしいのは、「犬の命」だけでなく、「兵士の命」もモノ扱いである、という点。
敵国の人間の命は、言わずもがな。

・食を支える未来の養殖
90億人の食シリーズの第2回。
今回は大規模水産養殖の話。
牛や豚と比べて、魚(サケが例に出されている)は、はるかに少ない飼料で育つ。
水中であれば、重力に対抗する必要がないので、消費するエネルギーが少なくて済むため、という事らしい。

ただ、大規模水産養殖に食の未来があるか、と言えば、そうでもない。
過剰な密度で養殖を行うと、水質が汚染され、結局、自分の首をしめてしまう事になるそうだ。

結局、農業の時と一緒。
「特効薬」など存在しない問題で、目先の問題と、将来(それも自分が死んだ後のような長期的な将来)の問題のバランスが取れるような知恵を人間は出す事ができるのだろうか。

・癒やしの鳥 パフィン
北大西洋に住むニシツノメドリ(パフィン)
いつも困ったような顔をしている鳥。

以前、この鳥の仲間を動物園で見た事があるが、チョコチョコとした動きからゼンマイ仕掛けのオモチャを連想した。
この鳥を見た多くの人がユーモラスな姿に慰められるのか、この鳥の繁殖地の案内人は「パフィン・セラピー」という言葉さえ使っている。

ただ、気がかりなのは、この鳥が一部の地域で数を減らしているらしい。
繁殖の時以外、どこで何をしているのか分からない(おおまかな生息区域くらいしか分かっていない)らしいので、研究が進む事を期待したい。
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