小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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操り人形

ナショナルジオグラフィック
 2014年11月号

印象に残った記事は次の5つ。

・心を操る寄生体
他の生物に寄生して、その行動を支配する寄生体。

例えば、昆虫に寄生する寄生体が、次の成長段階では鳥の体内でしか生きられないため、宿主の昆虫の行動をコントロールし、目立つ所に移動させ、鳥に食べさせる、といった行動をする。
宿主は死ぬが、寄生体は、まんまと鳥の体内に移り住む。

ホラー映画のようだが、現実に存在する生き物である。

寄生までなら分かるが、宿主の行動すら支配する、というのはコワイ。
しかも宿主の体を出た後、繭を作って、その繭を宿主に「ボディガード」をさせる寄生体もいる、というのだから、なおさらコワイ。

寄生体にしてみれば、生き残るために獲得した「力」なのだが、一体、何をきっかけに、そういう方法を身につけたのか聞けるものなら、聞いてみたい。
いや、やはり聞けても、聞かない方がいいか・・・。

・肉を食べるジレンマ
「90億人の食」シリーズの第7回。
今回は、この先、いつまで肉を食べられるのだろうか、という話。

世界各国で経済が発展すると、肉の需要が高まる傾向がある。
が、肉は飼料などが大量に必要なため、効率という観点から見ると非常に効率が悪い。(特に牛肉)

世界人口が90億人を超えると予想される2050年には人間の食料と家畜の飼料を確保するために、現在の2倍の作物が必要になる、という。

では、肉を食べるのを止めて、家畜の飼料になる分を人間の食料に回るようにしよう、と思っても、事は、そう単純ではないらしい。
主要穀物は小麦をコメであるのに対し、主な飼料はトウモロコシだから、という事のようだ。

他にも牛のゲップによるメタンガスの増加や、放牧地への薬剤散布など、環境への負荷というのもあって、「肉食」には批判も多いらしい。

批判の中には「残酷」とかいうものもあるらしい。
だが、そんな事を言い始めたら、行き着く先は、水すら飲めなくなるのでは?という気がする。

結局のところ、記事のタイトルの通り「ジレンマ」を書いているだけだが、それだけに、この話の根深さが分かる。
少なくとも、「肉食」を目の敵にする事だけは違う、と言える。

・捨てられる食べ物
「90億人の食」シリーズの第8回。
同じ号に同じシリーズの記事が2つ載る、というのは初めて見た気がする。

発展途上国では食べ物を長期保存するインフラが普及していないため、先進国では売れ残り、食べ残しにより、まだ食べられる食べ物が捨てられている。
個人的には、どちらかというと後者の方がより罪深いと気がする。
しかも、そう考えた場合、「罪」の片棒を担いでいる中に自分も含まれてくる。

スーパーで食品を買う場合、「賞味期限」を気にしすぎてはいないか?
同じものでも「賞味期限」が近いものと、まだ先のもの(=より新鮮なもの)があったら、どっちを買うか?

より新鮮なものを選ぶのは人情だが、皆がそれを求めると店側は過剰に対応しようとする。
逆に考えると、まだ食べられるものが売れにくくなり、店側は安売りするか、廃棄するしかなくなくなる。

この記事の別枠として、日本の食品ロスについての記事もあり、この辺りの事が詳しく書かれているが、この中の「日本人は(食品の)見た目を重視しすぎているのかもしれない。」という言葉がグサリと突き刺さる。

・悲しみのエベレスト
2014年4月18日、エベレストで大規模な雪崩が発生。
登山中の16人が死亡し、8人が負傷、というエベレスト登山史で最悪の事故となった。

この事故の影響で、日本テレビの番組で、イモトアヤコがエベレスト登頂チャレンジをしていたのだが、断念せざるを得なくなり、そちらで知っている人も多いと思う。

この記事では、その事故の様子が詳しく書かれているが、一つひっかかったのが、事故後の政府の態度。

ネパールの文化・観光・民間航空省は、すぐに登山活動を再開させようとしたのだ。
(記事によるとネパール政府はエベレストの登山料だけで年間、約3億円の収入になり、経済効果は推定で15億円を超すと言われている。)
一方、登山者のサポートを行うシェルパ達は、少なくとも今シーズンは仕事に戻りたくない、と主張。
(遺族に支払われた補償金が低すぎ、葬儀代もまかなえなかった事も一因)

政府は「すぐ再開」といきまいているが、現場は猛反対。
あら不思議、この構図、どこかで見た事があるような気がするのは気のせいか。

・モロッコのサル
アフリカ大陸のサハラ砂漠より北にある中央アトラス山脈の高地に住むサル、バーバリーマカク。
外見は、ニホンザルに似ている。

特徴はオスザルが子ザルを"だし"にして、他のオスザルとの友好関係を築く、という点。
子ザルの姿を目にすると恐怖を忘れてしまうそうだ。
それは人間がバーバリーマカクの子ザルを連れている場合でも同じらしい。

今回、ハードな内容や重い内容の記事が多かったので、このサルの記事でホッとした。
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