小人閑居

「ベストセラー」より「知る人ぞ知る」といった本を紹介していきたいと思います。

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オ~バ~ケ~

「幸運の25セント硬貨」
  スティーブン・キング  新潮文庫


各短編の冒頭にスティーブン・キング直々の解説がついた短編集。
もともとは「Everything's Eventual : 14 Dark Tales」に収め
られていたものだが、日本では「第4解剖室」と本書「幸運の
25セント硬貨」に別れて出版された。
が、この2冊に収録されている話を数えても13の話しかない。

手違いがあったわけではなく、収録されていない話は、米国では
電子ブックとして出版されているのみで、紙の本としては存在して
いないらしい。
だが、なぜか日本では、その1篇(「ライディング・ザ・ブレッド」)
は単行本として出版されている。
1冊の本として出版されているものを短編集に入れてはならぬ、
というアメリカの版元の意向らしい。

こうして見るとスティーブン・キングという作家は、実験的な試み、
というのが好きな作家らしい。
「グリーンマイル」の時も、6ヶ月連続で、毎月出版する、という
ことをやっていた。
ちなみにこのとき、各巻に応募券がついていて、6枚そろえて、
応募すると、もれなく特製スクリーンセーバーをプレゼント、
という企画があった。
応募したのはよいのだが、パソコンに入れる前にフロッピーディスク
自体を壊してしまった、という悲しい思い出がある。
(当時は「配信」などという方法がなく、スクリーンセーバーの
 ファイルをいれたフロッピーディスク(これまた懐かしい)が
 送られてきた)


前置きが長くなってしまったが、個人的には、超能力を使える男の
話「なにもかもが究極的」、絵の中の殺人鬼が迫ってくる「道路
ウィルスは北へ向かう」とお化け屋敷(というか部屋)の「1408
号室」が気に入っている。
やはりキングの話であれば、「超能力」や「正体不明の怪物」が
出てこなくては、という気がする。

「なにもかもが究極的」では、超能力を使える主人公は、なぜ
こんな力を持っているか、というのは分かっていない、というより
そのような事には興味がない。
自分には特殊な力があって、その力はどうすれば効果をあげるか
が分かっているだけなのだ。

ただ、実際にそんな力を持っていたとしても、なぜ持っているか
などと考えたところで、答えが出ることはないだろう。
よく考えてみると、キングの他の作品に出てくる「超能力者」達も
(皆かどうか分からないが)そんな態度をとっている。

「道路ウィルス~」の話では「世にも不思議なアメージング・
ストーリー」か「トワイライト・ゾーン」にあった「鏡の中だけに
見える怪人」の話を思い出してしまった。
(完全に思い出せないのでモヤモヤしている)

「1408号室」は、ホラーの王道、「オバケ屋敷」
キングのホテルでの怖い話、と言えば「シャイニング」だが、
こちらはホテル全体ではなく、ホテルの一室。
むしろ「開かずの間」の話、と言う方が正解であろう。

問題の部屋に入る前の場面で、ホテルの支配人が主人公にさんざん
警告をするシーンがいつになく思わせぶりなのだが、実際に主人公
が部屋に入った直後、どのような目にあったか分かってしまう。
(その後、部屋の中で具体的にどのような事が起きたかが
 描かれるのだが)
そういう展開に意外さを覚えた。

いずれにしても久しぶりにキングの本を読んだ。
もう一度、長編を読み返してみたい。
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