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聞こえるか? 聞こえるだろう 

天文学者が、宇宙人を本気で探してます!
 鳴沢真也
 洋泉社

読了日:2018/08/07

あらすじ・要約:
SETI(地球外知的生命探査)を専門にしている著者による国内外のSETI計画の解説。

感想:
「宇宙人」というと、すぐオカルトと結びつけられがちだが、本書は天文学者たちが行ったSETI(地球外知的生命探査)を解説している。
SFなのか、天文学なのか、微妙な分野だが、個人的には大好物。

国内外のSETIプロジェクトの内容の解説については、「宇宙人の探し方」(幻冬舎新書)と重なる部分も多い。
が、一度しか受信できなかったものの、正体不明の謎の電波を受信した、という話は何度聞いても、ワクワクしてしまう。

ところで、今回は「地球外知的生命発見後の活動の原則についての宣言」(地球外知的生命体を発見した後、どのように行動すべきかを定めた国際的な議定書)を時代に合わせて改訂するべきだ、という話も出てくるのが面白い。
それも日本と海外でほぼ同時期にそんな話をしていたとか。

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カテゴリ: 鳴沢真也

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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紙の魔法使い 

折り紙でたくさんの笑顔を
 田島栄次 著
 学研


読了日:2018/07/28

あらすじ・要約:
全盲の折り紙作家であり、「折り紙大使」として、世界各国を巡った加瀬三郎氏の物語。

気になった言葉:
その子ゾウは、ただ親ゾウを小さくしただけじゃないか。もっとかわいくないとなあ。

感想:
目が見えないのに折り紙!?
・・・と思うが、加瀬氏が折り紙を教えた子供たちの中には、指が無い子、両手両足が無い子も含まれていた。

目が見えなければ、紙を触った感覚を駆使し、指が無ければ手首や肘で、両手両足が無ければ(手伝ってもらいながら)口を使って、折り紙を楽しむ。
やってみたい、と思えば、なんとかその方法を探し出す強さが印象的。

創作折り紙ができる健常者の人の頭の中がどうなっているのか、想像がつかないが、全盲なのに創作折り紙ができるというのは、もはや魔法使いとしか思えない。
そんな加瀬氏の代表作は「ハローフォックス」と名付けられたキツネの折り紙。
20180728_折り紙でたくさんの笑顔を

このキツネを世界中の子供たちに教えまわっていた。

折る回数は6回のみ。
極めて少ない手順にもかかわらず、キツネの特徴がよく出ている。
しかも、シンプルなだけに紙の種類や、折り手によって、細身だったり、恰幅がよかったり、派手だったりと、キツネに「個性」が出てくる。
これは子供は喜ぶだろう。

自分も趣味で折り紙をやっているが、複雑なモノに走る傾向がある。
(詳しくはコチラ
それだけにシンプルな折り紙の、小さい子供から高齢者まで、誰でも楽しめるという、間口の広さには、うらやましさを感じてしまう。

ところで、「気になった言葉」に挙げたのは、加瀬氏が自信作の親子ゾウを近所の子供に見せた時に受けた「批評」
キビシイ!

折り紙を人にあげる時は、ドヤ顔などしない方が身のためだろう。

カテゴリ: 田島栄次

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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センス・オブ・ワンダー 

女子中学生の小さな大発見
 清 邦彦(著)
 新潮文庫


読了日:2018/07/23

あらすじ・要約:
著者が勤務する中学校で発行していた「理科だより」(通称:リカちゃん新聞)に掲載された生徒のレポートをまとめたもの。
ただし、長くても一つの「レポート」は3行ほど。
不思議と思って、試してみた結果、想像通りだったり、その逆だったり、思いがけず頓挫したり。
思わず笑ってしまうもの、同じ事を大学でも研究していたりするものまで。
オチまで付ける「名人」も。
見る人が見たら、この中に天才の発想を見出すのかもしれない。

気になった言葉:
予想通りにならなかったのは、失敗ではなく成功です。
(著者のまえがきより)

感想:
子供の頃、夏休みの宿題で、苦手だったのは「自由研究」だった。
いきなり「なんでもいいから自由に調べてみろ」とか言われても、「そう言われてもなあ・・・」と途方に暮れてしまうのが常だった。
だから、大抵、ヒマワリの観察とか、アリの観察とかやって、お茶を濁していたような覚えがある。
時には友達と「バーター取引」も。

そんな時、著者のように
「研究なんて、そんな簡単にまとまるもんじゃない。なにも"フルコース"でなくてもいい」
なんて事を言ってくれる先生がいたら、どんなに楽に思えた事だろう。
こういう「研究」でいいのなら、世界は不思議に溢れているように見えた・・・かもしれない。

いや、宿題や試験という「くびき」から逃れた社会人になってからの方が「不思議」に気が付くようになったような気がする。

カテゴリ: 清 邦彦

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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フェイクニュース 

「虚構新聞 全国版」
  出版社: ジーウォーク
  虚構新聞社 (著)



ウソのようなニュースが流れるたび、ささやかれる言葉。
「まるで虚構新聞のネタのよう」

そんな虚構新聞のバカバカしいネタから、風刺ネタまで、エイプリルフール以外、ウソニュースを流し続けたこれまでの傑作選。
時にウソニュースがホントになってしまい「謝罪記事」を掲載する羽目になったりするが、その「謝罪記事」も含まれている。

一般的な話だが、風刺ネタは、時に対象への「悪意」が透けて見えてしまい、意図は分かるが、読んで気持ちのいいもので無い事がある。
対して、虚構新聞のネタは、まず第一に「笑える」ことに重点を置いているようで、対象への「愛」すら感じる。

とりあえず笑いのネタにすることで、対象の理解を深め、本質を浮かび上がらせる。
昔、「政治的に正しいおとぎ話」(ジェームズ・フィン・ガーナー)が、そんなスタンスで差別用語狩りを槍玉にあげていた。
また、イグ・ノーベル賞は、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」を表彰している。

社主が意識しているかどうかは分からないが、虚構新聞は、これらの系譜に連なるものだと思っている。

一国のトップが流す「フェイクニュース」への対抗方法は、「笑い」なのかもしれない。
「フェイクニュース」を流す方は、自分の間違いを認めない”プライド高い系”が覆いと思うから・・・。

ただし、対象への「愛」を欠いた笑いは、悪口と大差ない。
(社主もこの辺りは注意しているというのを、新聞記事かなにかで読んだ覚えがある。)

個人的に一番、うれしかったのは、オチ担当の坂本義太夫教授の、虚構新聞との関係を語った記事が読めること。
いつも一文程度しか登場しない「謎の人物」が、こんなに長く語ったのは初めて。

ただ、記事に登場する度に、専門が変わる、という「謎」は解明されないままだった。
しかも、一度だけ、「教授」以外の肩書きで登場していた、という「驚愕の事実」まで判明。
もしやレオナルド・ダ・ヴィンチも泣いて逃げ出すほどの「万能の天才」なのか?(笑)

カテゴリ: 虚構新聞

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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アッタマばっかりでも、かっらだばっかりでも、ダメよね♪ 

センス・オブ・ワンダー
   レイチェル・カーソン
   訳:上遠恵子  写真:森本二太郎
     新潮社


「沈黙の春」の著者の作品、と言えばピンとくる人も多いだろう。
そのレイチェル・カーソンの遺言とも呼ぶべきもの。

「沈黙の春」を書き終えた後、「あなたの子供に驚異の目をみはらせよう」というタイトルで雑誌に寄稿した記事をふくらませて単行本にしようとしていたが、果たせないまま他界。
友人達がその原稿を整え、出版したものが本書、と訳者あとがきにある。

実際、1時間足らずで読めるので、手軽だが、決して薄い内容ではない。
甥(正確には姪の息子)と海辺や森、星空を眺めた経験を元に、自然に対する感受性を大切を説いた作品。

タイトルの「センス・オブ・ワンダー」とは「神秘さや不思議さに目をみはる感性」という意味で使っている。
恥ずかしながら、この本の事を知る前は、SF者が「未知のものに出会った時の驚異の気持ち」という意味で使う言葉だと思っていた。
(ちなみに、これは自分の勝手な定義。人によって微妙に違ったりする。)

著者は「知る」ことより、「感じる」ことを大切にしよう、と語っている。
見かけた植物や、動物の名を知ることは、なにかと便利なので、「知る」ことにこしたことはないが、それよりまず、植物なら、形、色、匂い、動物ならどんな姿で、どんな色で、何をしているか、を五感を使って、感じる事を大切にしよう、「知る」のは、その後でもいい。
ただし、「知る」ことを否定しているわけでもない。

著者は甥に、見かけた植物や動物の名前を教えたことは無かったが、甥自身がどこからともなく知識を仕入れていたらしい。

大事なのは、まず「感じる心」、興味を持てば「知る」事は本人が勝手にやるので、周囲の人間は、そのための環境を整えるくらいでよい。
「感じる」ためには「センス・オブ・ワンダー」を持っていなければ、そもそものきっかけさえ無い。

「センス・オブ・ワンダー」という言葉こそ知らなかっただろうが、似たような考えを持っていただろう、と思い当たる人達がいる。
「雪は天からの手紙である」(雪の結晶の形は、上空の気温や湿度等によって決まった形になる。逆に言えば、雪の結晶の形から上空の気温や湿度等が分かるので、雪は文字通りの”手紙”である。)と語った中谷宇吉郎。
その先生にあたる寺田寅彦も火山岩を見て、この石ころ一つの中にも地球創生の秘密が書かれている。ただ自分達は、その言葉を読む方法を知らないだけだ、といった旨の事を言っている。
また、「ご冗談でしょう、ファインマンさん」(岩波現代文庫)で、物理学者のファインマンの父は、正に著者と同じ事を言っていたのが描かれていた。
ファインマンも「いつでも好奇心いっぱいだった人物」と言われていたらしい。

人に聞けば、おそらくもっと名前が出てくるだろう。

この「センス・オブ・ワンダー」は、大人になると無くしていく人が多いが、蘇らせたり、持ち続ける事ができる、という。
今、目にしている光景が、もし二度と見られないものだと考えてみたりするといいらしい。

そんな大上段に構えなくても、いつも自転車で通っている所を歩いてみたりするだけでも見えてくるものが違ってくる。
近所に、こんなにいろいろな花があったのか、こんなにいろいろな鳥がいたのかとか。

そういう事に気が付くと、遠くに行ったり、特別な事をしなくても、面白い事はたくさんあることが分かる。
(まあ、遠くに行ったり、特別な事は、それはそれで面白いが。)

脱線してしまったが、この本を読んで頭をよぎったのは
「アッタマばっかりでも、かっらだばっかりでも、ダメよね♪」
というフレーズ。

プチダノン(ヨーグルト)のCMで流れたフレーズ。
ある一定年齢以上の人なら、聞き覚えがあると思う。
(分からない人はコチラ。https://www.youtube.com/watch?v=iI3VizGNE4Q)

最近、我が家で実はアレは、深い事を言っていたのでは、と話題になったりする。

カテゴリ: レイチェル・カーソン

テーマ: 読書感想 - ジャンル: 本・雑誌

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